ラッセン版画 技法とあゆみ

ラッセン (Christian Riese Lassen) さんの版画は
一般的には作品技法としてミクスドメディア(Mixed Media)と総称を作品保証書等に記載されています 当社の記載もそうですが・・・
実は ラッセンの作品は個々作品により 詳細の技法は違っています
ラッセン作品技法の詳細は?・・ といいますと



まずはじめに ラッセンを含めインテリアアートの最新の版画・印刷技術は大きく2分して
印画紙(銀塩写真)を使った写真製版からの進化(チバクローム・イルフォクロームなど)と 
直接 紙にインクを吹き付ける インクジェット印刷の進化(ジクレー)に分けられるとおもいます

ラッセン作品で解説しますと
インクジェット印刷の流れに入るのが アイリスとラッセングラフです
ラッセンさんが製作したイルフォクロームは? といいますと マスタグラフ(Mastergraph) です
でもほとんどの日本の販売会社さんから売られた作品は アイリスとラッセングラフです



ではラッセンさんの版画のあゆみというか進化を順に説明していきます

まず最初にでたのが 狭義の意味での本来の ミクスドメディア
この技法は オフセット印刷とシルクスクリーンの組み合わせです オフセット印刷のある部分 山とか岩とかいるかの部分とかを透明のシルクスクリーンかけてハイライト部分を作りました

次にあらわれたのが アイリス これは広義の意味でのミクスドメディアです
いまはどこにでもある インクジェットプリンターの大親分といったところです
当時は高くて うん千万円したそうです(当ギャラリーが意識しはじめたのは15〜20年前ぐらいでしょうか?)
当時はドラム缶を横にしたような型をした大きな機械でした
植物性の染料インクを使い 4色をノズルから噴射させてキャンバス・紙に吹きかけ色を忠実に再生しました
キャンバス地の上にアイリスをしたものが アイリスオンキャンバス(IOC) 
紙に吹きかけたのがアイリスオンペーパー サマセットという名前の紙の上に作製されたものが多く SSP (SomersetPaper)版ともいわれます

次にあらわれたのが ラッセングラフ これも広義の意味でのミクスドメディアです
アイリスが染料インクであるのに対し 6色の顔料インク(Pigmented Ink)をジェットノズルから吹きかけ作品を製作します
シントラ(Sintra)いう PVCマウントボードの上に作品を乗せ その上からラミネート加工しています サンドイッチ加工ですね
ですから 作品を見ますと 5ミリぐらいのボードに写された写真のように見えます
耐久性・色落ち・波うち等のない作品ができるわけです



ラッセンさんの作品は本国アメリカでは 実はもっとたくさんの版画印刷手法を使って作製されています
上記の ミクスドメディア(Mixedmedia) アイリスオンキャンバス(Iris on Canvas) ラッセングラフ(Lassengraph)のほかに

Mastergraph (Chromographともいわれます)
Roland on Canvas (ローランド社のプリンターです)
ROCGW (ローランド社のプリンターでできた立体感のある作品です)
Brushscape
Vistachrome
Reactive Ink on Silk (日本製です シルク地に印刷されています)
Metalic Print on archival pape
Artagraph  等々の最新版画技術です

ただ海外のラッセンショップでは売られているけれども 日本の販売会社からは その技法の作品は売られていない事が多いですね
海外のショップで購入された作品は 日本で売られている作品と大きさが違ったり 版画の風合・色合いが違ったりするのもこのためです



いろいろな版画・印刷の技法には長所もあり・短所もあります
詳しくはお問合せください こっそりお教えします(笑)
最後に 当ギャラリーは絵画販売会社ですので 写真の専門知識も・印刷の専門知識も 深くはもちあわせてございません
ただ ここに書かれていることを説明した 類似の文章がインターネットで見かけませんので 当ギャラリーなりのご説明をいたしました
この記述の間違いのあるところがございましたらご連絡ください 訂正して説明していきたいと思います
正しく美術品を理解して 納得の上ご購入されることが一番と思い その一助になればと思います         店主拝


                                               (当文章の コピー・転載を禁止いたします 2013.08.27)

最近のラッセンさんのオリジナル・原画について

ラッセンさんの版画の技法についてちょこっと書いたのは 2013.08.27 ちょうど一年たちます
原画について書こうと思っていた このごろ アップしようと日付を見ると 今日はちょうど一年目 ぎょぎょぎょじぇじぇ なんか偶然過ぎて・・・
今回も 間違いがございましたら訂正していくこととしまして 間違いをおそれず少し解説します

ラッセンさんは版画を中心に人気がありますが 原画も人気があって絶賛販売中・・・・ですね
やっぱり原画は 1点ものでファンの心をひきつけますね 近頃はオーダー原画なるものも出始めて・・・アールビバン社さんは ファンの心をつかむのがうまいです
今回は原画・オリジナル・・・そこのところを 少し説明を・・・うまくできますかどうかはわかりませんが(笑)

オリジナル・原画というジャンルは大きく2つに分かれるように思います
  @ ユニーク原画・デラックスユニーク原画というジャンル
  A オリジナル というジャンル  です

@のユニーク原画とデラックスユニーク原画は・・・

ユニーク原画は 通常のラッセン版画の上に ラッセン本人が直筆で版画にはない小さな絵柄や彩色を加えたものと理解してよいと思います
デラックスユニーク原画は 版面全体に作家の手で凹凸感のある透明彩色を加えています・・・透明メディウムを置いていると思います
ぐっと立体感が出て ラッセンの魅力がまします これらの作品を デラックスユニークと呼ばれています
作品によりましては 作品が通常版の版画にない絵柄に一部変更されたり ユニーク原画のようにラッセン自身の絵がちょこっと描きたされたりしています
アールビバン社さんの これらユニーク原画作品の保証書は
原画扱いですので エディションナンバー(例 25/250・・・など)が付かず 作品番号を付けられて管理されています(例 5・・・とか) 
こういうところを念頭に ユニーク原画たるものをご理解されたら良いかと思います

Aのオリジナルは・・・

間違いなく一品一品が 絵柄構成・立体構成を含め 独自なオリジナル作品と考えて良いと思います
これらの作品は タイトルの次に作品管理番号が振られています(例 タイトル  ARIEL G3173M) 
アールビバン社さんが厳格に作品管理をされているのでしょう
近頃はファンの希望に沿ってオーダーオリジナルが販売されています 素敵ですね 世界で私だけ・・・ですから
オリジナルの 技法technique欄には「その他」 と 作品番号欄には「オリジナル」と記入されている保証書が多いですね
技法technique欄には「その他」ということは 単に直筆アクリル画とかではなくて いろいろな最新技法が取り入れているのでしょうか・・・
ラッセンさんのオリジナルの表記は 肉筆・直筆(古い言い回しですねえ)という言葉は通用しないのかも・・・・・です
                                                           それではまた         店主拝

                                                 (当文章の コピー・転載を禁止いたします 2014.08.27)
                                                 (加筆/訂正を加えました  2015.01.20 )